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ODM契約における知的財産権

自社ブランドの製品を市場に投入する際、設計から製造までを一括して委託できるODMは、リソースの限られた企業にとって非常に有効な手段です。しかし、企画や設計を外部に依存する性質上、避けて通れないのが知的財産権(知財)の取り扱いです。

本記事では、ODM契約においてトラブルになりやすい知財の帰属先や、OEMとの違い、契約締結時に必ず押さえておくべき実務上のポイントについて、基礎知識を分かりやすく解説します。

ODMと知的財産権の基本

ODMとは?OEMとの違い

ODM(Original Design Manufacturing)とは、委託者のブランドで製品を設計・開発から製造まで一貫して受託者が請け負う形態を指します。

これに対し、OEM(Original Equipment Manufacturing)は、委託者が作成した仕様書や設計図に基づき、受託者が製造のみを行う形態です。

決定的な違いは、「製品の設計図面やノウハウを誰が持っているか」という点にあります。OEMでは委託側が設計主体となるため知財トラブルのリスクは比較的低いですが、ODMは受託側が設計・開発の主体となるため、完成した製品の権利を巡る調整が不可欠となります。

製品開発に関わる知的財産権の種類

ODMで開発される製品(化粧品、美容機器、家電など)には、主に以下の知的財産権が関わります。

これらの権利が、契約なしに自動的に自社のものになると考えるのは危険です。

ODM開発における知的財産権はどちらに帰属する?

原則はODMメーカー(受託側)に帰属するケースが多い

日本の特許法や意匠法などの原則では、発明や創作を行った者に原始的に権利が帰属します。ODMの場合、実際に製品を設計・開発するのはメーカー側であるため、特段の取り決めがない限り、その製品に関する特許権や意匠権はメーカー(受託側)に帰属するのが一般的です。

このため、何も契約を交わさずに製品を市場に出してしまうと、自社ブランドの製品でありながら、中身の技術やデザインの権利はメーカーが握っているという状態になります。

依頼側(委託側)が権利を譲受・共有することは可能か?

契約によって権利を委託側に移転させたり、両社の共有にしたりすることは可能です。例えば、委託側が開発費用を全額負担する場合や、委託側独自のアイディアが設計の核心部分である場合などは、知財の譲渡条項を盛り込むことが交渉の余地となります。

ただし、メーカー側も自社の汎用的な技術(バックグラウンドIP)については権利を手放したくないため、今回新しく開発した部分(フォアグラウンドIP)のみを譲渡対象とするなど、切り分けが必要になります。

ODMの知財関連でよくあるトラブル・リスク

他社工場への製造切り替え(転注)ができないリスク

製品がヒットし、コスト削減や供給安定化のために他のメーカーへ製造を切り替えたい(転注したい)と考えても、設計図面や金型の権利が元のメーカーにある場合、転注が拒否されることがあります。

これをベンダーロックインと呼び、特定のメーカーに依存し続けなければならない状況に陥ります。設計図面の利用許諾や、契約終了後のデータ引き渡しについて事前に合意しておくことが重要です。

ODMメーカーが他社(競合)へ類似品を展開してしまうリスク

メーカー側が権利を保有している場合、そのメーカーが自社の競合他社に対しても、ほぼ同等の設計や処方で製品を提供してしまうリスクがあります。自社ブランド限定の独自性を謳っていても、中身が他社製品と変わらない状態になれば、ブランド価値は大きく毀損します。

これを防ぐには、独占的な製造販売権や、競合他社への供給制限条項が必要となります。

知財トラブルを防ぐためのODM契約締結時のポイント

事前の秘密保持契約(NDA)締結は必須

具体的な企画に入る前に、必ず秘密保持契約(NDA)を締結します。自社が提供するコンセプトや独自の販売ノウハウが、正式な発注前に他社に漏れたり、メーカー側で勝手に利用されたりするのを防ぐためです。また、検討の結果発注に至らなかった場合の情報破棄についても明記しておく必要があります。

契約書における権利の帰属先の明確化

ODM契約書には必ず、知的財産権の帰属条項を設けます。単に「どちらかに帰属する」と書くのではなく、メーカーが元々持っていた技術はメーカーに、本件で共同または委託側の依頼により開発された成果は委託側にといったように、範囲を明確に定義することが実務上のポイントです。

改良技術の取り扱い・類似品の製造制限を定めておく

製品の量産開始後に発生した改良(マイナーチェンジ)に関する権利の扱いや、類似品を一定期間、他社へ提供しないという排他的供給の条項についても協議しておくべきです。特に美容機器や化粧品は流行のサイクルが早いため、独自の優位性を一定期間保てるような条項を盛り込むことが、ビジネスの成功を左右します。

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